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From Bee Farm

みつばち広場

養蜂の現場から


体重の半分もある花粉を抱えて飛ぶミツバチ
藤善さん 山田養蜂場 養蜂部
藤善 博人
  藤善さん



 初夏の養蜂場で、巣箱の入り口を観察していると、ミツバチが後ろ足に黄色やオレンジ色の花粉団子をつけて、次から次へと戻ってくるかわいらしい姿が見られます。ミツバチは、いくつもの花にもぐっているうちに全身の細かい毛に花粉が付着します。ミツバチは空中を飛びながら、身体に付いた花粉を少しはちみつで湿らせた足でくしけずり、後ろ足にある花粉かごと呼ばれる部分に団子状に丸めて、巣箱に持ち帰っているのです。両方の後ろ足につけた花粉団子は40ミリグラムを超えることもあるので、ミツバチは体重の半分ほどもある荷物を抱えて飛ぶという重労働をしていることになります。
 花粉の色は花の種類によって少しずつ違っていて、淡黄色から濃いオレンジ色のものが多いのですが、トチノキやシナノキのように赤や緑がかった花粉もあります。顕微鏡で見るとそれぞれの花粉の形は花の種類によって違っているのがわかります。
藤善さん




 巣箱の中を覗くと、花粉をつけたミツバチが貯蔵するための巣穴を探しながらうろうろ歩いているのが見られ、穴の中に落とされた花粉を頭で詰め込んでいるミツバチもいます。試しに花粉が詰められた巣穴を切り取って断面を見てみると。層になった縞々模様が現れます。
藤善さん ミツバチにとって花粉ははちみつとともに大事な食料で、糖分が多いはちみつがすぐにエネルギーに変わる主食に相当するのに対し、花粉はタンパク質、ミネラル、ビタミン類が豊富なおかずということができます。ちなみにローヤルゼリーは女王蜂が一生食べ続ける特別食ですが、他の蜂も幼少時代に三日間だけ食べさせてもらえるため、離乳食ともいえます。




 健康食品としても古い時代から利用されている花粉ですが、最近は特に注目されるようになり、その採取にも花粉トラップと呼ばれる道具が使われるようになりました。これは巣箱の入り口に働き蜂がやっと通れる程度の穴をあけた薄い板を取り付け、ミツバチがその穴を潜り抜ける時に、花粉団子が引っかかって下の受け皿に落ちるような仕掛けになっているものです。もちろん花粉はミツバチの大事な栄養源であり、子育てには特に欠かせないものですから、採取しすぎないように加減する必要があります。
 ミツバチの体内でローヤルゼリーをつくり出す原料ともなる花粉は、パーフェクトフードと呼ばれる魅力的な食品で、私も毎朝牛乳とはちみつや季節の果物を一緒にミキサーにかけて飲用し、元気のもととしています。植物の生殖細胞である花粉は、ミツバチや私たちの命や健康を支えてくれるものでもあるのです。




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